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設置後の縞鋼板、滑りませんか?~歩行者の安全の為にできること~

もくじ

雨の日の縞鋼板は、転倒事故のリスクがいっぱい?!

縞鋼板(しまこうはん)は、滑り止め用の突起を付けた鉄鋼製品の一つで、アパートの外階段、マンションや学校の非常階段、店頭のスロープなどに幅広く設置されています。
しかし、雨に濡れた縞鋼板を歩いた時「ヒヤッ」としたことは、ありませんか?
縞鋼板は、スリップ防止を考慮したものですが、マンホールに似て雨で濡れた縞鋼板は非常に滑りやすく危険な状態となるので、歩行者、特に小さな子ども、高齢者、妊婦さんなどへは転倒対策が必要となります。


階段縞鋼板

入口等に設置された縞鋼板

縞鋼板は、雨天時なぜ滑る?

普段何気なく歩いている場所も、雨天時には危険な箇所に様変わりします。縞鋼板はマンホールもそのひとつで、ぬれた路面と靴との間に水の膜ができることで、いつもより滑りやすい状態が出来上がるのです。



店舗入口

雨天時の店舗入り口のイメージ


  • 床の水濡れで転倒(雨など)
  • 段差につまずく
  • マットのふちにつまずく
  • 濡れたスロープで滑って転倒
道路

雨天時の道路のイメージ


  • 濡れた道路(雨など)で転倒
  • 濡れたマンホールのふたやグレーチングで滑って転倒
  • 歩道と道路の段差につまずく・足を踏み外す
出典:政府広報

https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202106/2.html


さらに、歩道には様々な素材(通常のアスファルト・滑り止め舗装・コンクリート・鉄蓋など)が点在しており、それぞれ滑り抵抗値(BPN)が異なるため、思わぬ場所で足を滑らせるのです。


滑り止め舗装

道路上の鉄蓋など

縞鋼板は表面の模様によって、一般的な鋼板に比べて滑りにくい構造物と言われています。しかし、底が堅い革靴やヒールなどでは、靴底がうまく凹凸にフィットせず、縞模様の効果が出にくいです。凸部分にしか、靴底が接地していないと、通常より靴底と構造物との接地面積が少なくなり、かえって危ない場合もあります。

快適安全の基準

「アスファルト舗装要綱」では、歩行者が安全かつ円滑に利用できる床の材料および仕上げを選択するよう定められており、具体的には歩行者側の道路舗装で滑り抵抗値BPN40以上(湿潤状態)が望ましいとされています。


出典:国建協

※道路舗装に関する設計基準 road_design_j2_01.pdf (mlit.go.jp)

大きな怪我や事故が起こる前に対策を…

こうした既に設置済みの縞鋼板などの滑りやすい箇所を、滑り止め加工がしてある新しいものに変更しようとすると、お金も時間も掛かってしまいます。そこでスプレーやテープ、塗装などを使っての対策も可能ですが、その中でも熱溶着式のタイプは剝がれにくく、冷却後すぐに現場を開放できるため多く利用されています。雨が多くなる梅雨の時期はもう間近に迫っています。是非その前に、対策を打ってみてはいかがでしょうか。

熱溶着式シートを設置した箇所

仮設の階段

仮設の階段

学校入口

学校入口

出入口前スロープ

出入口前スロープ

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