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地球温暖化とインフラ分野に求められる脱炭素化の視点

もくじ

地球温暖化は、エネルギー分野だけでなく、社会基盤を支えるインフラ分野においても避けて通れない課題となっています。
近年、記録的な猛暑や集中豪雨、台風の大型化など、従来とは異なる気象現象が頻発しており、社会インフラにはこれまで以上に強靭性と持続可能性の両立が求められています。

地球温暖化が進行する背景

地球の気温は、本来、太陽から受け取るエネルギーと宇宙へ放出する熱エネルギーの均衡によって保たれています。



しかし産業革命以降、石炭や石油、天然ガスなどの化石燃料を短期間に大量消費してきたことで、大気中の二酸化炭素濃度が上昇し、地球の熱収支のバランスが崩れつつあると指摘されています。

脱炭素化に向けた世界と日本の動向

こうした状況を受け、2015年のパリ協定では世界共通の温度上昇抑制目標が掲げられ、各国はカーボンニュートラルに向けた政策を進めています。日本においても2050年カーボンニュートラルの実現に向け、再生可能エネルギー導入や省エネルギー化に加え、建設・インフラ分野における脱炭素化の検討が進められています。



特にインフラ整備では、施工時に使用される建設機械だけでなく、コンクリートや鋼材など材料製造段階で排出されるCO₂の削減が重要視されています。コンクリートは社会基盤に不可欠な材料である一方、セメント製造時のCO₂排出量が多いとされており、材料選択や配合設計、製造工程の見直しなど、多角的な取り組みが求められています。



一方で、コンクリートは耐久性維持管理性に優れ、長期間にわたり社会基盤を支える材料でもあるため、単純に使用量を減らすのではなく、環境負荷を抑えながら活用していく視点が重要です。高炉スラグフライアッシュなど副産物材料の活用、セメント使用量の低減技術の検討など、各分野で技術開発が進められています。
例えば、国土交通省では土木工事の脱炭素化アクションプランに基づき、建設機械のエネルギー効率向上や低炭素型コンクリートの試行を進めています。

※「GX2040ビジョン」や「地球温暖化対策計画」では、公共工事が脱炭素化に率先して取り組むことが求められています。


インフラを支える材料分野の脱炭素化

こうした流れの中で、コンクリート製品メーカーにおいても、製造方法の見直しや低炭素型材料の活用に向けた取り組みが進められています。イトーヨーギョーにおいても、セメント使用量を抑えた製造技術の活用や、材料置換による低炭素型コンクリート製品の検討など、環境負荷低減に向けた取り組みを進めています。
また、インフラと再生可能エネルギーを組み合わせた技術分野についても、社会課題解決の観点から開発を進めています。



脱炭素社会の実現は、一つの技術だけで達成できるものではありません。
材料、製造、施工、維持管理といった各段階での改善を積み重ねていくことが重要となります。
インフラ分野においても、既存技術を活かしながら環境負荷低減を進めていくことが、持続可能な社会の実現につながると考えられます。

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